「Zimbra」導入事例
大日本印刷株式会社様
社内外のコミュニケーション活性化へ
進化した次世代Webメールに期待
印刷技術とITの融合による幅広いソリューション事業を手がける大日本印刷では、社内情報インフラの整備・拡充に向けて積極的な取り組みを行っている。まず2006年10月に、社内ポータルを刷新した同社は、次のステップとしてメールシステムの刷新に着手。今回、次世代Webメールシステム「Zimbraコラボレーション・スイート」の全社導入を決定し、来年夏の本稼働に目指して開発を進めている。同社では、多彩な機能を備えながら優れた操作性を実現する「Zimbra」を導入することで、社内ポータルとも連携した社内外のコミュニケーションのさらなる活性化に期待を寄せている。
●導入の背景
Webメールの機能強化が大きな課題に

大日本印刷株式会社
情報システム本部
吉田幸司様 |
大日本印刷では現在、グループ会社を含めた共通のメールシステムとして、「Lotus Domino」のWebメール機能をベースに独自にカスタマイズを施したシステムを活用している。一般的に、Outlookをはじめとしたメールソフトを利用している企業が多いなか、Webメールを利用している背景について、DNP情報システム業務システム本部の渡部憲二氏は、「当社では1990年後半から、パソコン通信をベースにしたメールソフトが使われており、2001年時点でこの環境を刷新するに当たって、あらためて全社員にPOP3のメールクライアントを導入するのは非効率と判断し、サーバーベースのWebメールの採用を決定しました」と、当時を振り返る。
さらに、同社のビジネスは出版印刷・商業印刷事業に代表されるように、顧客企業の情報を一時的に預かって、それを加工して「メディア」を製造するという流れが中心。そのため、インターネットが普及する以前から、情報セキュリティが同社ビジネスの重要なキーポイントであり、ITシステムの導入に当たっても、セキュリティ機能を最優先に考え、そのうえで使いやすいシステムかどうかが採用の基準となっていた。こうしたセキュリティ面を重視するポイントからも、Webメールシステムの全面採用は同社にとっては必然の選択であったといえよう。
そして今回、この「Lotus Domino」ベースのWebメールシステムを一新し、次世代Webメールシステム「Zimbra」を導入することを決定したのである。その背景には、社内外のコミュニケーションをより効率的かつ活発に行えるようにするために、社内情報インフラ全体を再構築しようという動きがあった。
「2005年頃から社内の情報インフラ全体を刷新することを検討し始めました。その第一弾として着手したのが、社内ポータルの刷新です。まずは、ポータルという入り口を作ることで、とくに社内の情報共有、コミュニケーションの活性化を図ることを目指しました。そして、2006年10月に社内ポータルが無事に立ち上がり、次のプロジェクトとして検討されたのが、外部とのコミュニケーションの中核となるWebメールシステムの刷新でした」(渡部氏)
Webメールシステムの現状について大日本印刷 情報システム本部の吉田幸司氏は、「2001年にWebメールを導入した当初は1万7000名程度だったユーザー数が、現在では2万5000名程度までに増えています。さらに、メール文化も浸透し、各ユーザーが社内外とやりとりするメール件数も急激に増えてきました。こうしたなかで、現在のWebメールシステムでは、メールの分類整理や閲覧スピードなどの機能面に課題があり、ユーザーが数多いメールを処理しきれないというケースも生まれてきていました。このままでは、Webメールシステム自体がビジネスの生産性向上を阻害するボトルネックになってしまう恐れもありました」と述べ、Webメールシステムの機能強化は重要な課題となっていたことを強調した。
●導入の経緯
カスタマイズ不要の高機能Webメールを求めて

株式会社DNP情報システム
業務システム本部
渡部憲二様 |
新たなWebメールシステムの導入に当たっては、海外大手ベンダーをはじめ、国内ベンダー、ベンチャー企業の製品まで、幅広く採用候補をピックアップしたという。その大きな選択ポイントは、「Webメール専用システムであり、充実した基本機能を備え、カスタマイズを最小限に抑えられる」という点であった。
「現在のWebメールシステムは、Lotus Dominoをベースに、独自にカスタマイズを重ねてきたもので、機能を強化・拡充する度に、開発コストと工数が発生し、運用面でも効率的ではありませんでした。これを踏まえ、新たなWebメールシステムでは、運用コストまで含めて考え、当社の希望する機能を最初から備え、カスタマイズの手間がほとんどなく、すぐに導入できるものを最優先で選びました」と渡部氏は語る。
この選択ポイントのもとで、最終的に候補に残ったのが、「Lotus Domino7」、「Exchange Server」、そして「Zimbra」の3つであった。結果的に、この中から採用が決まったのが「Zimbra」であり、大手ソフトウェアベンダー製品との競り合いを制しての導入決定となった。
「Zimbra」の大きな評価ポイントは、やはりWebメール専用システムとしての充実した機能があげられる。Webメールでありながら、メールの分類や振り分けなど、クライアントのメールソフトと同等の機能を実現。また、Webメールを感じさせないインターフェイスも評価を高めるポイントとなった。さらに、Web2.0を取り入れた次世代Webメールシステムである点も大きな特徴で、ほかのWebサービスを組み合わせて、独自の「マッシュアップ」を簡単に追加することが可能となっている。
こうした機能面での優位性によって、競合したシステムに大きなアドバンテージをもって採用された「Zimbra」だが、「唯一の不安材料はネームバリュー」だったと渡部氏は明かす。ただ、「情報システム部門責任者からの、『現場担当者の方針を尊重する』という柔軟な判断もあり、ネームバリューに左右されずZimbraの採用を決めることができました。また、採用決定後、米国本社を訪問してのミーティングを行い、そこで今回の導入における当社の要望を直接開発者に伝えるとともに、Zimbraシステムの将来展望などを聞くことができ、企業への信頼度も高まりました」(渡部氏)と、ネームバリューについての不安感は早々に払拭できたことを強調した。
●導入メリット
きめ細かいサポートで低コストでの導入を実現
「Zimbraのメリットは、Webメールの優れた機能面はもちろんですが、導入にかかる人的コストを抑えられる点も見逃せません。2万5000のユーザー規模のWebメールシステムを導入するにあたって、それほど多くの担当スタッフをつけることなく、少数精鋭で効率的に作業が進められています。また、住友商事と住商情報システムおよびFeedpathによる、国内での迅速できめ細かいサポート対応もスムーズな導入の支えになっています」と渡部氏。
大日本印刷では現在、社内で継続的にZimbraのテストを行っているが、バグや修正点などの不具合が発見された場合、住友商事と住商情報システムおよびFeedpathとの連携によって、報告を受けてから迅速に修正対応できる体制を整えているという。
さらに、別の視点からZimbraの導入効果について吉田氏は、「一般に使われているメールソフトと同等の簡単な操作性のため、導入後の教育コストが必要ない点もZimbraの魅力の一つ。これを機に、いままでWebメールをあまり活用していなかった社員のみなさんも、積極的にWebメールを使ったコミュニケーションを行ってほしいですね」と述べている。
●今後への期待
社内ポータルと連携し新たなマッシュアップを追求
同社では今後、先に刷新した社内ポータルを社内コミュニケーションの中核として、また今回導入するZimbraを外部コミュニケーションのためのメインツールとして、役割を明確化していくとともに、社内ポータルとZimbraを組み合わせたマッシュアップの開発も進めていく方針。
当初は、社内ポータルのもつ電子電話帳データとのマッシュアップを予定しており、「実際にユーザーが使っていく中で、今まで気づかなかった新しいマッシュアップのアイデアが出てくることに期待したい。本格稼働したら、それでプロジェクトが終わるのではなく、継続的に機能強化やマッシュアップを行っていくことで、単なるWebメールにはとどまらない、次世代のコミュニケーションツールに発展させていきたいと思っています」(吉田)としている。
なお現在は、来年夏の本格稼働に向けて、順調に導入作業が進められており、来年春には現在のWebメールシステムと並行してのテスト運用が開始される予定だ。
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